助成金審査会でのプレゼン、5つのポイント


無題助成金の最終審査にプレゼンテーションが求められることが増えています。書類審査の議論で「高得点」だった案件が、プレゼンテーションで低い評価となって不採択になってしなうケースは少なくありません。そこで、どのようなことに留意したらいいのか、5つのポイントで考えます。

1.好感度をあげる態度と物腰
審査を受けるからといって、卑屈になる必要はありません。しかし、現実的に「審査してもらう」立場ですから、きちんとした服装、礼儀、態度で臨むことが「良い印象=好感度」を上げることになります。

審査過程では、この団体は、事業を通じて社会を変えるために、広く社会から共感を得ていくことができるだろうかという点も評価されます。助成事業を通じて団体と接点を持った人たちに「応援しよう」「一緒に課題解決に取り組もう」という気持ちになってもらえなかったら、助成金交付によって社会を変えていくという助成元の目的は果たせないからです。

ごくまれにですが、質疑応答の際に、「審査員は素人だから何も分かっていないな」といった横柄な態度を取る人がいます。審査員だって感情的になりますし、「こういう人たちに、社会的な活動を任せられるか」という点に疑念をもたれてしまいます。また、悪気はなくても、緊張すると表情がこわばって怒っているように見えたりします。そうならないためにも練習を積んでリラックスしてプレゼンテーションに臨みましょう。

2.本気度を表す
実際の説明者は実務担当の若手スタッフでも構いませんが、やはり団体の責任のある立場の人が出てくることが団体の「本気度」を感じさせます。若手スタッフ1人が来場して話すのを聞いて、審査員は「これで、上司や他のスタッフは協力するのだろうか」と不安になるようなことがあってはいけません。逆に高齢の理事長が一人で説明するというのも、「実際にやるのはどういう人かな」という疑問が生じます。

団体のスタッフ大勢で来て自己紹介に手間取るというのでは本末転倒ですが、団体紹介は理事長や事務局長といった幹部が行い、申請内容の説明は担当する若手スタッフが行うといった流れがよいでしょう。

3.持ち時間に注意
1団体の持ち時間は、公平を期すために限りがあります。「チ~ン」とベルが鳴って、説明が途中で終了というのが多々あります。原稿を手に読んで練習するのと、ステージに上がって大勢の人の前で話すのでは、時間のかかり方が異なります。また、ついつい団体のこれまでの実績を熱っぽく語ってしまって、申請事業については時間切れで話しきれなかったというような残念なケースもあります。原稿を用意して、それにそって、時間内に終わるように練習を重ねてください。

4.視覚的に訴える
審査員は、申請書を熟読した上でプレゼンテーション団体を選んでいます。また、会場に一般審査員がいる場合も基礎的な資料は渡されています。ですから、活動現場を表す写真、事業実施体制が一目で分かる図、事業の流れを表すチャートなど、視覚的なものを用意した方が効果的です。

では、どのようなものを用意したらいいのでしょう。「これまで、自分たちは一生懸命やってきたけど、がんばっても成果が上がらず、結局、疲れ果て、周囲は不幸な人ばかり…」という流れでは事業に希望が見出せません。「こういう人たちを幸せにします!」と、ポジティブな結末を予感させる画像を用意してください。

助成金審査の「プレゼンテーション」では、パワーポイント等の使用が一般的です。高齢者の多い団体が、「うちはITが苦手なので話だけで説明します」というのを見ましたが、やはり、視覚的な情報がないと訴求力は弱いです。さらに、今時、そういう団体に情報発信や集客ができるのか、ボランティアに協力は得られていないのか・・といった疑念も持たれてしまいます。

5.想定問答集をつくっておく
ほとんどの場合、プレゼンテーションの後に質疑応答の時間が設けられています。審査員は事前にどのような点を質問するのかを委員会内で相談していたりもしますし、プレゼンテーションを聞いてから、新たに質問がでてくる場合もあります。

いずれにせよ、審査員が突飛な質問をすることは滅多にありません。ですから、想定問答集をきちんと作っておけば慌てることはないでしょう。想定問答集を作る過程で、申請書の説明が不足している点が見つかることもあります。これは、プレゼンテーションに盛り込めば解決する問題です。そして、事前に、質疑応答の部分も忘れずに練習しておいてください。