助成金獲得は情報戦~11月は助成金シーズン~


もうすぐ11月!長年、日本財団で多くの助成事業に関わられ、CANPANセンターの代表理事を務められている山田泰久さんによれば、助成金の募集締め切りが多い月は5月と11月だそうです。

512979716ネットで様々な情報が得られる時代、助成金獲得も「情報戦」となっています。では、この情報戦に勝つためには何をすべきでしょう。

1.助成金情報をこまめにチェック
助成金獲得に挑戦しているとき、「あ、これ、ウチにぴったりなのに締め切り終了しちゃっている!」というのでは残念すぎます。

世の中に、さまざまな助成金がある中で、自分たちの活動に合った助成プログラムを見つけることが助成金獲得の第一歩です。団体の活動やミッションに合致しているプログラムなら採択の可能性も高くなります。どんな助成金があるのか、平素から以下のような情報サイトをこまめにチェックしてください。

<主な助成金情報サイト>
・助成財団センターデータベース (助成財団センター)
http://www.jfc.or.jp/grant-search/guide/

・東京ボランティア・市民活動センター
https://www.tvac.or.jp/sagasu/?cat=joseikin

・CANPAN助成制度データベース (日本財団)
http://fields.canpan.info/grant/

・NPOWEB  (シーズ・市民活動を支える制度をつくる会)
http://www.npoweb.jp/topics/news/subsidy/

・ネットTAM (アート系の助成金情報・トヨタ・アートマネジメント)
https://www.nettam.jp/funding/

・環境らしんばん (環境系助成金情報・地球環境パートナーシッププラザ)
http://www.geoc.jp/rashinban/event.php?clear=1&class=6

・国際協力NGOセンターのサイト (国際協力系助成金情報)
http://www.janic.org/blog/information_category/grant/

その他、各地の社会福祉協議会のサイトや、NPO支援センターなどのサイトには地域限定の助成金プログラムが紹介されていたりします。

また、行政からの助成、いわゆる補助金については、自治体のウェブサイトに公募の案内が出ます。地元自治体のNPO関連部署のページを時々閲覧して確認しておくことも欠かせません。

さらに、募集要項などとともに、過去の採択団体・事業をチェックすることで、どのような事業が求められているのかも理解できて、「的を得た」申請につなげることができるでしょう。

2.団体のウェブサイトで「チェックされがち」なポイントを整備
実はNPOによる助成金情報の入手だけでなく、助成機関も審査の過程で団体情報をネットで確認したりしています。そうなると、助成金獲得のためには、NPO側のきちんとした情報発信も必要となってきます。

団体情報については、申請書の「添付書類」でおおよそのことが伝えられます。たとえば、「定款」、「前年度決算」、「次年度予算書」、「役員名簿」、「団体パンフレット」などは、ほとんどの助成金申請時に提出が求められ、それらが審査員にもコピーなどされて渡されます。

当然ながら、添付で提出したものとウェブ上のものに齟齬などあってはなりません。その上で、事務局による書類審査時や、審査委員が「チョット知りたくなってチェックする」内容とはどのようなものでしょう。

私自身、これまで4つの助成機関(自治体も含めて)の審査員を務めた経験から下記の5点をあげます。

1)団体の歴史
法人としての団体の「設立年度」はほとんどの申請書の記載項目になっていますが、「そもそも、どういう経緯で立ち上がった団体なんだろうか」、「どんな活動をしてきたのだろうか」といった点が気になったときに、ウェブ上に「団体の歴史」というような項目があると理解が進みます。法人になる前に長い草の根活動の時期があったとか、当事者が集まって立ち上げた・・といった経緯などは、それが団体の「重み」を裏付けるものにもなり評価を高めます。

他方、歴史の浅い団体なら、「未来の歴史」ということで、後述する「中期計画」が重要視されます。

2)役員や職員について
名簿や肩書は申請書に記載されていたとして、「どんな人たちがやっているのか」は気になるところです。特に、助成事業実施に必要な専門性やキャリアについて記載されていると、「安心して助成金を託せる」という判断につながります。

3)活動実績
これまでの活動実績について、「一生懸命がんばってきました!」ではなく、数値などととも報告されていると、「助成事業に取り組むに足る実績のある団体」という印象を抱かせます。

4)ストーリー
審査員も「人」ですから、団体の活動に伴う感動的なエピソードなどが紹介されていると団体への共感度が増します。

5)中期計画
アメリカでは、助成金申請時に「中期(3-5年間)計画」の添付が求められることが一般的だと聞いたことがあります。助成金の多くは「単年度の事業助成」ですが、その事業が団体の「未来」にどうつながっていくのか、この「中期計画」の中で明確化されます。また、実績の少ない新しい団体の場合、きちんとした計画があることが信頼性につながります。

たとえ団体設立支援助成であっても、SNSなどで活動メンバーが情報発信していることが、「社会とのコミュニケーションを大切にしている」という評価になります。社会を変えていく「発信力」も審査の対象となります。助成金申請の前に、団体のウェブサイトを整えておくことが求められます。

秋の助成金シーズン、情報取得と情報発信の両方でがんばりましょう!